自律神経を整えるストレッチ習慣
- 今井 秀司
- 4月23日
- 読了時間: 4分
「硬くなった身体」では、思考も感情も動きにくい。
―― セルフマネジメントのためのストレッチ習慣

仕事中、知らないうちに肩が上がっている。
集中が切れてスマホに手が伸びてしまう。
心がなんとなくザワつく、けれど原因がわからない。
そんなとき、まず見直したいのが「身体の状態」です。
人間の行動・感情・思考はすべて“身体”を通して表現されています。
つまり、身体が緊張していたり、固まっていたりすれば、
心も、行動も、スムーズに流れなくなるのです。
その状態を日々リセットするために有効なのが、「ストレッチ」です。
ストレッチとは、心身のリセット装置である。
ストレッチとは、筋肉をゆっくり伸ばすことで、
血流を促し、神経をゆるめ、姿勢と呼吸を整えるシンプルな運動です。
疲労回復、柔軟性向上、姿勢改善、運動前の準備など、
スポーツの場面でよく知られていますが、
ビジネスパーソンにとっても、セルフマネジメントの手段として非常に効果的です。
なぜなら、ストレッチは以下の3つを同時に整えるからです。
1.身体の緊張をゆるめる。
2.呼吸のリズムを整える。
3.感情を静めて思考をリセットする。
ストレッチの効果は「短時間×毎日」で生きる。
「ストレッチ=時間があるときにやるもの」という感覚を持っている人は多いかもしれません。
しかし、実際に最も効果的なのは、「毎日短時間でも継続すること」です。
1日3分でも、身体に意識を向ける習慣があれば、
筋肉は柔らかさを取り戻し、交感神経の過活動も静まり、
結果として仕事のパフォーマンスも感情の安定も向上します。
いつ、どんなストレッチをすればいいのか?
タイミングごとのおすすめストレッチを以下にご紹介します。
【朝】
・目的:交感神経を活性化し、1日の始まりにスイッチを入れる。
・おすすめ:背伸び、腰ひねり、太もも裏のハムストリングストレッチ
・ポイント:布団の中や起き上がってすぐでもOK。「起きる前の儀式」にすると習慣化しやすい。
【昼】
・目的:長時間のデスクワークによる肩こり・腰痛の予防
・おすすめ:肩甲骨まわりを動かす、胸をひらく、背中を反らす。
・ポイント:ランチ後の5分、トイレの後、コピー機の前など“スキマ時間”を使う。
【夜】
・目的:副交感神経を優位にし、心身をリラックスさせる。
・おすすめ:股関節まわり、ふくらはぎ、首まわり、足裏ほぐし。
・ポイント:照明を落として深い呼吸を意識しながら行うと、睡眠の質が高まる。
デスクワーク中心の人に必要な「3大ストレッチ部位」
1.肩甲骨まわり
→ 姿勢の崩れ、首・肩こり、頭痛の原因になる。
→ 肩を後ろに回す、タオルを使って背中で腕をつかむ動きなどがおすすめ
2.股関節・骨盤まわり
→ 長時間の座り姿勢で血流が滞り、下半身のむくみや冷えにつながる。
→ 床に座って開脚前屈、膝を抱えるポーズなどでゆるめる。
3.背骨
→ 猫背、呼吸の浅さ、自律神経の乱れにつながる。
→ 背中を丸めたり反らせたりする「キャット&カウ」の動きが有効
続けるための工夫
・タイマーで「ストレッチ時間」を設定する(朝9時・昼13時・夜21時など)
・ストレッチ動画や音声ガイドを活用して“考えずにできる”仕組みにする。
・最初は1つだけでOK。「1日1ストレッチ」から始めて、習慣化することが最優先
ストレッチは、特別な道具も時間も必要のない、もっとも手軽なセルフマネジメント手段のひとつです。
しかし、その効果は計り知れません。
身体をゆるめることは、思考を広げることにつながり、
呼吸を整えることは、感情を穏やかにするきっかけになります。
忙しい日々の中でこそ、1分でも、3分でも、
身体の声に耳を傾ける時間を取ってみてください。
その小さな習慣が、心と行動のバランスを整える“軸”になっていきます。
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