ライフシフト時代の目標管理術。人生100年時代に必要なしなやかな目標の立て方
- 今井 秀司
- 4月24日
- 読了時間: 4分
「変わり続ける人生」にどう目標を立てるか。
―― ライフシフト時代の目標管理術。

キャリアの節目で立ち止まるとき。
ライフイベントが変わり、自分の立ち位置が見えにくくなったとき。
これからの生き方を考える中で、「目標が立てにくい」と感じている人は少なくありません。
これまでのように、「ゴールを決めて一直線に進む人生」は、
もはや過去のモデルになりつつあります。
そこで重要になるのが、『ライフシフト』の考え方を取り入れた目標管理です。
変わり続ける時代、そして変わり続ける自分に合わせて、
柔軟に軌道修正しながら生きていくための目標設定とは何か。
今回は、その考え方と実践法についてお伝えします。
ライフシフトとは何か。
『ライフシフト』とは、リンダ・グラットンとアンドリュー・スコットによる著書の中で提唱された考え方です。
背景にあるのは、「人生100年時代」という前提。
つまり、これまでの「教育→仕事→引退」という3ステージモデルから、
「学び・働き・休み・再起動」が繰り返されるマルチステージの人生へのシフトです。
この前提の中では、「定年後にどうするか」ではなく、
「人生を何度でもつくり直せる力」が問われていきます。
ライフシフトと目標管理の関係。
従来の目標設定は、「未来を固定し、それに向かって一直線に進む」ものでした。
しかしライフシフト時代においては、以下のような見直しが必要です。
- ゴールを定めすぎず、“方向性”で動く
- 長期目標ではなく、“中期・短期の柔軟な目標”を持つ
- 達成よりも“意味づけ”や“意図”を重視する
- 「いつまでに」ではなく「どんな状態でありたいか」を描く
このように、変化を前提にした「しなやかな目標管理」こそが、
ライフシフト時代の前提に合った考え方といえます。
実践法①:定性×定量のハイブリッド目標を立てる。
ライフシフト型の目標管理では、
数字(定量)だけでなく、「ありたい姿(定性)」もセットで描くことが重要です。
例:
- 定量目標:週に3本ブログを書く。
- 定性目標:書くことで、自分の考えを言語化し、発信者としての自覚を育てる。
このように、行動の“意図”と“数値”の両面を明確にすることで、
目的と行動のズレを防ぎ、納得感のある実践が可能になります。
実践法②:「未来から今をつくる」バックキャスティング思考
未来が見えにくい時代だからこそ、
「ありたい状態」から逆算して今を設計する視点が効果的です。
たとえば、「10年後も柔軟に働き続けたい」という状態を描いたら、
そこから「5年後」「1年後」「半年後」に必要なアクションを小さく逆算していきます。
こうすることで、「今やっていること」と「人生の方向性」がつながり、
日々の目標が意味あるものとして捉えられるようになります。
実践法③:「変わること」を前提にした目標更新ルール
変化が前提の時代には、目標を“守るもの”ではなく、“更新するもの”と捉える視点が大切です。
たとえば、
- 毎月1回、目標を振り返り、必要に応じて修正する。
- 「状況が変わったら、目標も見直すのが自然」と捉える。
- 行動できなかった自分を責めず、「なぜ動けなかったか」を分析材料とする。
このように、「変わること=成長の一部」と受け入れることで、
目標に縛られず、しなやかに行動を継続することができます。
実践法④:「内なるコンパス」を持つ
ゴールが変わっても、自分の価値観や大切にしたいものが明確なら、
ブレずに動くことができます。
- どんなときに自分は満たされるのか。
- どんな働き方・暮らし方が心地よいのか。
- どんな貢献をしていたいのか。
こうした「内なるコンパス(価値観)」を意識した目標設定は、
長く続けられる力を支えてくれます。
ライフシフト時代とは、キャリアや人生を“何度でも再構築できる時代”です。
だからこそ、目標もまた「変化する自分」に合わせて、柔軟に進化していく必要があります。
今日立てた目標が、1年後には違っているかもしれません。
でも、それは失敗ではなく、進化です。
目標とは、「進むための灯台」であり、「束縛するルール」ではありません。
今の自分にとって意味のある、しなやかな目標を持つこと。
それが、変わり続ける人生の中でも、納得して歩み続けるための基盤になります。
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